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広報しき 平成31年3月号

〈特集〉新河岸川と舟運

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埼玉県志木市

志木市には、荒川、新河岸川、柳瀬川の3本の川が流れています。その中でも新河岸川は、江戸時代から約300年に渡り交通手段として発達した舟運で繁栄し、引又河岸があった志木のまちも、その恩恵を受け栄えました。
平成30年春、その歴史を現代に呼び起こし、後世に語り継ぐため、ボランティア船頭の皆さんによる和舟回遊事業「いろはの渡し」が就航し、舟運が新河岸川に復活しました。今回は、舟運を新たな観光資源として取り組む船頭の姿と、新河岸川の魅力に注目します。

■いろはの渡し
志木の舟運の歴史を後世に伝えようと、志木市観光協会では、ボランティア船頭を募集し、平成30年3月から、和舟「いろは丸」による「いろはの渡し」の運航をはじめました。
船頭の皆さんは、栃木市にある「蔵の街遊覧船」の船頭の皆さんに指導を仰ぎ、操船の技術や運航に必要な安全管理、舟唄などを学び、日々腕を磨いています。
現在、不定期ですが年に数回、運航しており、次回は3月30日(土)・31日(日)にいろは親水公園で開催する「第2回志木さくらフェスタ」での運航を予定しています。
ボランティア船頭は随時募集中です。詳しくは、観光協会事務局(産業観光課内)までお問い合わせください。

□ボランティア船頭にチャレンジ中
平成29年7月から、第一期ボランティア船頭として活躍している小澤純(おざわじゅん)さん。
応募のきっかけは、広報しきや新聞を見て、志木の歴史に触れられたらとの思いでした。実際にボランティア船頭になって最初は難しかったけれど、だんだん慣れてきて、今では志木のまちは舟運で栄えたまちというのを肌で感じているそうです。
―「和舟も一艘(そう)だけではなく二艘三艘で、志木のまちをにぎやかに盛り上げ、「いろはの渡しをやっている」というイメージを市民の皆さんに持ってもらいたい!」

平成30年度、第二期ボランティア船頭で、現在修行中の真田隆博(さなだたかひろ)さん。
実家が近くにあり、和舟が出るというのでぜひやってみたいとボランティア船頭に応募しました。やってみると面白く、いろいろな可能性があり、「いろはの渡し」を次の世代に繋つないでいきたいという強い思いのもと、歴史を感じながら操船の技術を磨いています。
―「今後は、いろいろな形で和舟を生かして、いずれは東京湾まで、和舟「いろは丸」で行きたい!」

■新河岸川の魅力
新河岸川は季節ごとに、いろいろな表情を見せてくれます。
春は桜や芝桜、菜の花など多くの花が、彩り鮮やかに川岸を染めます。
春から夏にかけては、新緑が色味を増す中、鯉(こい)のぼりが悠々と川の上を泳ぎ、また紫陽花(あじさい)は、初夏の訪れを教えてくれます。
秋には秋桜(コスモス)が土手一直線に咲きほこり、桃色と白の道が、周囲にある紅葉している木々や彼岸花をより華やかに引き立てています。
「冬はつとめて」と枕草子にも記されているとおり、新河岸川の冬の朝は、渡り鳥が羽を休め、川霧(かわぎり)が立ちこめるなど、神秘的な様子を見せます。
新河岸川とともに発展してきた志木のまちですが、舟運の時代が終わり、時代が変わっても、豊かな水をたたえながら、志木市の中心を流れています。
柳瀬川と合流すると、さらに川幅が広がり、東京湾に向けて大きな流れとなり、野鳥も多くみられます。
この新河岸川も、昭和の時代には生活排水などの影響で、とてもきれいとは言えませんでした。しかし、市民の皆さんの川を大切に想う気持ちと、川をきれいにする努力により、現在、新河岸川は本来の姿を取り戻しつつあります。
川のせせらぎは、人々に癒やしを与えてくれます。平成から新たな時代が訪れても、新河岸川は絶えず私たちのそばを流れているのです。
これからも、川とともに歩み、川のある生活を市民の皆さんといっしょになって守っていきます。
皆さんも、四季折々さまざまな顔を見せてくれる川の風景を「いろはの渡し」で和舟に揺られながら眺めてみませんか。

問合せ:観光協会事務局(産業観光課内)
【電話】内線2164

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